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ファッション通販【ELLE SHOP】 エル・ショップ

「HAY」人気の秘密、世界中で愛される、北欧発デザインブランドの魅力とは?

2024.10.02

2002年にデンマークで創業したインテリアプロダクトブランド「HAY(ヘイ)」。アート・建築・ファッションの3つをインスピレーションの源とし、多くのデザイナーとも協業、常にデザイン好きの視線を集めるブランドの魅力を改めておさらい。「HAY」ビギナーも長年のファンも、おさえておきたいトピックごとにその魅力を紐解きます!

「HAY」とは?

「ロルフとの出会いがすべての始まりよ」(メッテ・ヘイ)

 

コペンハーゲンのインテリアショップ「GUBI」での同僚として出会った写真左・ロルフ・ヘイと、右・メッテ・ヘイ。一緒に仕事をするうち、「誰もが手にできる、美しく、高品質のデザインプロダクトを作りたい」というパッションで意気投合。やがて、公私共にパートナーとして歩み始め、2002年に「HAY」を設立。以来、ブランドの運営に関わってきました。

 

現在、ロルフは家具と照明の開発部門、メッテはインテリアアクセサリーと役割分担し、国際的なデザイナーとの協業で、世界中にファンを増やしてきました。とはいっても、パッションだけでは20年以上も続けることは難しい。設立から現在までの歩みと、これからの「HAY」について、本人たちの言葉を借りながら、その魅力を紐解いていきます。

デザインへの思い

「高嶺の花ではなく、誰の手にも届く、高品質で美しいものづくりが原点」(ロルフ・ヘイ)

 

「「HAY」を設立した当時、若い世代は親たちが好んだクラシック家具にこだわらず、好きなものを選ぶようになっていましたが、市場には、安価で見た目がよいが、数年で使えなくなるものがあふれていました。ハイとローの中間によいものがなかったのです。それが私たちのチャンスでした」と、ロルフ。

デンマークでは、1990年代までは、ミッドセンチュリーの高額な復刻版が大いに売れたため、新進デザイナー達が活躍する場は減少。そこで、「HAY」は国籍や年齢、キャリアにこだわらず、優れたデザイナーを幅広く起用し、インターナショナルなデザインコミニュティーを目指しました。

設立時に掲げた「特別な人だけでなく、誰もが入手できる、高品質で美しいプロダクトを作っていくこと」というビジョンは変わらなくても、時代に合わせた柔軟な軌道修正は必要。特に家具については、新素材、テクノロジーの進化で生産過程の改革が進み、また、サステナビリティにも力をいれ、素材や輸送法などにも配慮したものづくりを行っています。

 

一方、アクセサリー担当のメッテのアプローチは家具とは少し異なります。「家具より短期的なプランで進むため、より直感的な洞察力を重視しています。とはいっても、手触り、見た目、バランス、使い勝手などのディテールにこだわるのは同じです」

ハイとローの中間、経済的にも機能的にも視覚的にも満足できる家具とアクセサリーの二部門がバランスよく共存するのが「HAY」の強みであり、魅力です。

デザインのインスピレーション源

「直感を信じ、時代の空気感を観察し、チームと共に「HAY」らしいデザインを探ります」(メッテ)

 

「HAY」は、アート・建築・ファッションがインスピレーション源。ロルフは、家具職人の展示会で積極的にデザイナー達と話し、職人やデザイナーとの口頭でのやり取りを重視。メッテはアート、ファッションや飲食関係に広いネットワークを持っています。二人とも好奇心が強く、どんな人とも気軽に話すため、自然と人が寄ってくるそう。

「人との繋がりは大切です。特に社内のデザインチームとのコミュニケーションは、「HAY」らしいプロダクトに仕上げるために重要です。時にはコーヒーを飲みながらの雑談から、問題の解決策が見つかることもありますよ」と、メッテ。

また、「直感だけに頼らず、いわゆる”ツァイトガイスト(時代精神。時代の空気感のようなもの)”も重視しています。人々がどんなことを考え、求めているかを読み取るため、コミュニケーションは不可欠です」とも。

 

「外部から刺激がない場にいては、よいアイデアは浮かびません。アートや建築だけでなく、目にしたこと、経験したこと、全てがインスピレーション源と言えるかもしれません」

スターデザイナーとのコラボレーション

「ブルレック兄弟が『HAY』と協業してくれたことは、夢のようでした」(メッテ)

 

「HAY」のターニングポイントとなったのは、ブルレック兄弟との協業でした。

「2013年にコペンハーゲン大学の新校舎完成の際、家具のリノベを担当したのですが、当時、大学には留学生が増え、国際化の波が押し寄せていました。そこで、デンマークではなく、フランスのブルレック兄弟に依頼しました。その家具シリーズは、大学名から、“Copenhague(コペンハーグ)”と名付けられました。それが、彼らとの初めての協業でした」とロルフ。

「ブルレック兄弟との仕事は『HAY』創業時からの夢でしたから、嬉しかったです」とメッテ。

 

2016年には、ミラノのLa Pelotaにおける展示で、アウトドア家具のコレクション“PALISSADE(パリサード)”を発表、「HAY」が国際的に認識されるきっかけとなりました。ブルレック兄弟に加え、ジャスパー・モリソン、ステファン・ディーツ、ガム・フラテージ、ミュラー・ヴァン・セヴェレンなど、旬のデザイナー達と仕事をしています。

 

「スターデザイナーだけでなく、新進気鋭とも協業しています。共通しているのは「HAY」との相性がよいということなのです」とロルフ。

アイコニックなプロダクト

「HAY」が国際的なブランドとして認知された2016年にミラノで発表した“パリサード”は、二人にとって忘れられない家具のシリーズ。

「“パリサード”は、彼らから鉛筆書きのスケッチを渡されたのが始まりです。そのシンプルなラインに魅了されましたが、経験上、形にするのは簡単ではないと思いました。でも、どうしてもチャレンジしたかったのです」とロルフ。やりとりを重ねて完成した“パリサード”のアウトドアのシリーズは、世界中のカフェやホテル、公共施設などで、幅広く使われています。

倉本仁と協業したコートラック“KNIT(ニット)”もアイコニックなプロダクト。「毛糸の結び目のようなフォルムにオリジナリティがあり、機能的で美しく、生産過程がシンプルという、『HAY』が重視する条件がすべて揃っているプロダクトです」(ロルフ)

メッテは、アイコニックなプロダクトに“カレイド・トレイ”を。「カラフルな色、シンプルな形は『HAY』らしい。 東京店オープンの際、『エル・デコ』の表紙のモチーフに使われたことは象徴的でした」

クリエイティブな交友関係の輪

「料理人、ファッションに関わる友人、コラボのアイデアは何気ない会話から」(メッテ)

 

公私共に、人とのつながりを大切にしている、メッテとロルフ。特にメッテは、シェフのフレデリック・ビル・ブラエなどの食やファッション業界とのネットワークがあり、コラボのアイデアも、友人知人との何気ない会話から始まっています。

例えば、「HAY」初のペット用プロダクト、“HAY DOGS(ヘイ ドッグス)”のシリーズ。長年の友人で、ファッションセレクトショップ「ホリー・ゴライトリー」のオーナー、バーバラ・マイ・ハステッド・ワーナーとの協業だ。メッテ&ロルフ一家も大型犬を飼っていたことで、犬談義からスタートした企画でした。

「セレクトショップのオーナーだけど、デザイナーではないと言うバーバラを説き伏せ、あとは二人でアイデアを出し合って進めました。バックグラウンドが異なる人々とのコラボは興味深く、特性を生かしつつ、HAYらしいプロダクトにするのはチャレンジです」とメッテ。

 

>>こちらもチェック「愛犬と飼い主、一緒に「HAY」の世界観を楽しめるHAY DOGS」

パワフルなデザインムーブメント

「復刻デザイン、旬のデザイナー、新人やアーティストとの協業。『HAY』の本領はチャレンジを続けること。」(ロルフ)

 

今年6月の「3daysofdesign」で発表された新プロダクトが、店頭に並び始めました。例えば、家具はミュラー・ヴァン・セヴェレンのカラーラックやブルレック兄弟の“コペンハーグ”シリーズのテーブルなどに加え、バルセロナのデザイナー、マーク・マロのバースツール、“Taburete 8(タブレ 8)”が、「HAY」でのデビューを飾りました。

「長い付き合いのデザイナーに加え、話題の若手、知られざる名デザインの復刻とバリエーションをつけて、バランスをとっています」と、ロルフ。

「HAY」の人気プロダクト多数

深掘りしてお伝えしてきた、デザインの良さはもちろん、それだけではない「HAY」の魅力。エル・デコ ショップには人気のアイテムを多数取り揃えているから、ぜひチェックして。

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