![]() |
|
美しいテーラーメイドと日本のファブリックを使い、さまざまな経験や思いを紡ぎながら、ていねいに妥協ないものづくりを背景にしてNEWスタンダードなアイテムをデザインする「バウト」。同ブランドのPR枝 比呂子さんがこの秋冬手にしたい最新コレクションをご紹介します。
「ブランドのアイデンティティや憧れるファッション・カルチャー・音楽への愛着から、80〜90年代ハイファッションへのオマージュをこめた今季。女性のボディを美しく見せるドレスやジャケット、デニム素材を使用したアイテムなどを通して、ドレッシーなアイテムをラフに着こなす芯のある女性像を映し出します」。
「昨シーズンに引き続き、90年代前半の空気感を全体のフォルムやシルエットに投影。服をかたどる絶対的フォルム。それはまっすぐ縦の長さが強調された、直線的で着丈も裄丈もできるだけ長く、重心が低めのバランスでした。80年代のパワーでストロングな時代がかげりを見せ、マニッシュで洗練されたスタイル、そして華美な80'sパワーファッションに反発するように、アントワープシックスのファッション哲学が台頭してきた時代感をベースとしています」。
「100/2×60/2のスーピマコットンを使用した、高密度に織り上げた二重織素材のシャツとオールインワン。組織をタテ二重織にすることでソフトな風合いを保っています。また、あえて手間のかかる前処理工程を行うことで生地へのテンションを減らし、膨らみのある風合いに。綿本来の肌触りも感じられます。シャツのシルエットは、オーバーサイジング。共生地のストレートリボンにはロゴ刺しゅうをプラス。シャツと同素材のオールインワンは、アンダーウェアを中に仕込ませるなど、スタイルの幅が広く万能です。股下はジャストよりも長めにゆったりはくことで、大人の上質なカジュアルウェアを実現」。
「イタリアの老舗シャツ地メーカー「カンクリーニ」社のグレイベースのストライプ生地を採用。フロントのスカーフのようなディテールが重くならず風をはらんで、軽快な印象を気負いなく楽しめます。前身頃のタックを寄せて仕立てることで、パターンの妙が際立つ立体的なタイ風ディテールに。タックアウトで着てもサマになり、なめらかな曲線を描く裾もポイントになります」。
「1922年創立のイタリア老舗高級テキスタイルメーカー「イートーマス」社製生地を使ったジャケット。トップヤーンカラーで魅せるほのかなダークブラウンやグレー&ブラックトーンが控えめなシェパードチェック柄です。シックな印象ながら、軽い風合いと柔らかなタッチはイタリア産ならでは。やや色気を感じさせるのもポイントです。シルエットは、「バウト」定番のリラックスショルダーかつ削ぎ落としたディテールのテーラード。背面に上質なシャツ地を据えてフォルムを安定させ、なおかつノンパッドな肩によって気負わず羽織れて、レイヤードも楽しめます」。
「ブラウスは、タテ糸ナイロン、横糸シルクという交織の素材を使用。本来の落ち感としなやかさを、独特のドライな風合いに加工仕上げにした、何度も試作を重ねて吟味した素材です。素材の加工によってフロントのスカーフ風ディテールが重くならず風をはらみ、軽快な印象で着用可能。エレガントなファッションマインドを、気負いなくリアルに楽しめます」。
「スーパーウールの梳毛をゆっくりと時間をかけて織った、上品なツヤと、カシミヤに匹敵するほどの極上の肌触りが魅力のコート。国内にてオールハンドで仕上げたとてもぜいたくな一着です。他にはない繊細さとラグジュアリー感を、思い切り豊かなエクストラロングレングスで」。