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心まで動かされるような、研ぎ澄まされた美しさを提案する「ヒューエルミュージアム」より、秋コレクションが到着。2つのオリジナルブランド「スタンブリー」「エイチエルエム」から、今月は「エイチエルエム」のおすすめアイテムを、同ブランドのディレクター相場 さつきさんが解説します。
「「エイチエルエム」が核にしているのは、アートが与える年齢・性別・国境に関係なく見た人の心を揺さぶるような感覚を、ファッションで表現すること。今シーズンは“Restauro(レスタウロ)”をテーマにコレクションを展開しています。「Restauro」とは、イタリア語で“修復”を意味する言葉で、芸術や建築、街並みなどの歴史的価値を損なうことなく蘇らせ、今と未来へつなぐ、ていねいな再生のプロセスを指します」。
「ベーシックを再解釈する今のファッションの潮流のなかで、「エイチエルエム」はビンテージというキーワードをどう表現するか――それは、単に過去を再現することではなく、歴史と時間を通して選び抜かれたアイテムを、今の感性で磨き直すということ。時代に流されず、長く愛される“新しい定番”へと昇華させることで、ブランドの根幹でもある“ミニマルで、研ぎ澄まされた美しさ”を表現しています。変わりゆく時代のなかでも、自分らしくしなやかに日々を重ねる女性たちへ。日常に寄り添いながら、心をふっと高揚させてくれるような、新しいベーシックを提案します」。
「まずは、クラシックなツイードを、オーバーサイズのライダースデザインに落とし込んだジレジャケットから。エレガントな装いにモードなアクセントを加える一方、デニムとのコーディネートでこなれ感のあるスタイルも楽しめます。素材は、ココ・シャネルをはじめ世界のデザイナーから愛されてきた「リントン」社製のファンシーツイードを使用。スカートは、腰位置にシームを施すことで、腰まわりをすっきりと見せながら、裾へと広がるドラマチックなフレアシルエットに。ほどよいハリと横ウネの表情をもつポリエステルグログランは、エレガントなムードをまといながら、シワになりにくい実用性も兼ね備えています」。
「立体的な国産ブークレ素材を用いた、オーバーシルエットのツイードジャケット。クラシックなムードに、ブラックのグログランをアクセントに加え、エレガントかつ洗練された佇まいに仕上げています。トレンド感とタイムレスさを併せ持つ一着」。
「ドレープを効かせたオフスタンドカラーが、ミニマルでいてエレガントな表情をプラス。薄くて軽やかな素材は、美しい落ち感とシワになりにくいイージーケア性を兼ね備えています。ジャケットのインナーとしても、洗練された着こなしを実現」。
「前開きのバンドカラーをバックオープンのスタンドカラーとしても楽しめる、前後2WAY仕様のミニマルドレス。上品なツヤをたたえる表面感と、しなやかな落ち感が魅力のストレッチ素材を使用しています。ブラックとグレーの2色展開で、シーンを問わず着こなせます」。
「表は軽やかでほどよい光沢のあるポリエステル、裏は素肌に心地よいコットンを使用した二重構造ニット。ウエストから自然に広がるよう計算された編み続きのペプラムは、特殊な編み地によって立体感のあるギャザーを表現しています。甘さを抑えたリラクシーなシルエットが、上品さとトレンド感を兼ね備えて」。
「ブレザーは、袖口からオーガンジーを覗かせたレイヤードディテールで、ほんのりセンシュアルなニュアンスを。ワンピースはタキシードジレのようなモードなオールインワンです。セミダブルの打ち合わせから続くラップデザインが、スタイルをシャープに引き立て、1枚で洗練された着こなしを演出。素材には、ドライタッチで快適な2WAYストレッチの梳毛生地を使用。毛羽立ちにくく、さらりとした肌触りはシーズンレスに活躍します。ブレザーと合わせれば、ハンサムなセットアップスタイルに。それぞれ単品でも着まわしができ、アクセサリーで華やかにオケージョン仕様に、フラットシューズでデイリーにと、幅広いシーンで楽しめます」。
「ニットプルオーバーとオーガンジーインナーをセットにした着まわし力の高いレイヤードアイテム。ニットはポリエステルスムースのほどよい肉感でシンプルに着こなしやすく、インナーはヘムのフェザーがポイントとなり、ジャケットのインナーにもおすすめ。セットでも単品でも楽しめる万能な一枚です」。