![]() |
|
ワンサイズでジャージ素材のみを使用し、ミニマリズムを追求したコレクションを展開する「コグ ザ ビッグスモーク」。12シーズン目を迎える今季は、“L”から始まる商品名が新作です。みなさんは、背中に貼られた黒いラベルが伝えるメッセージをご存じでしょうか? 同ブランドのデザイナーNoriko.Iさんがピックアップアイテムをご紹介しつつ、最後に解説します。バイヤーレコメンドアイテムもチェック!
「オーバーサイズのシングルジャケットは、マスキュリンなデザインながら、袖をまくることで絶妙に女性らしい雰囲気に。長めの袖は折り返す設定で深めの見返し付きです。高密度でしっかりとしたストレッチ素材は、快適な着心地とジョーゼットのような美しい表面感が魅力。縦横に伸びるエフォートレスな生地で、エレガントカジュアルにも対応します。今季のおすすめは新色のパウダー」。
「エル・ショップの予約会でも一番人気の“HELLEN”と“LAUREL PALAZZO”。“HELLEN”は極端に分量の多い後ろ身頃の袖口と裾に施したタックによる膨らみが特徴的で、ここ数シーズンの人気モデルです。今季はよりソフトなコットンブレンドの新素材で登場。“LAUREL PALAZZO”はAラインの新型トラウザーズ。ウエスト部分のコットンリブでスリムに見せながら、はき心地にこだわっています。不純物を取り除いた白度の高いオーガニックコットンを使用することで、美しい発色を実現。薄手の裏毛素材は着こなしやすさも抜群です。予約会ではグリーンが一番人気」。
「カーディガンは、後ろのアームホールに隠れたタックが背中に立体的な膨らみを与え、後ろが少し長くなるシルエット。フロントの大きなパッチポケットは、デザインのアクセントと同時に、広い身幅を小さく見せる視覚的な効果もあります。素材は前出のパンツと同じ。ダブルタックの新型バギーパンツは、きれい目な見た目に反して、後ろウエストがゴム仕様で快適なはき心地。太すぎないシルエットと後ろの大きなポケットがスタイリッシュな印象です。ドライタッチでシワになりにくく、ほんの少し含んだウールによるハリと上品な光沢もポイント」。
「新型のオーバーサイズのハーフスリーブスウェットトップは、やや短めの身頃に二重の袖、ふわっと膨らむ裾はリブを内側に折り込んだストッパーでアジャストできる仕様。定番人気のペンシルスカートは、サイドのラインが少し前に来ることで細見えし、ヒップ部分の低めのパッチポケットが、カジュアルな印象を感じさせます。肉感とふくらみ、ハリのバランスが絶妙なダンボール組織のニットを使用し、これまでより一層ソフトタッチに」。
「こちらは、ショート丈とワイドなパフスリーブのMA-1ブルゾン。裾のドローストリングによってモードなシルエットに変化します。袖にあしらった、MA-1の代表的ディテールのメタルジップ付きポケットがアクセント。数シーズンにわたり継続的に使用している、サテンのような光沢感と適度に肉感があるジャージ素材は、カットソー感覚で気楽に着られて、光沢感が品よく見せてくれる人気素材です」。
「前出のブルゾンと合わせていたこちらは、一見ドレス見えするフレアジャンプスーツ。やや深めのVネックラインが、シャープでフェミニンな印象です。ほどよいハリと伸縮性に富んだダンボール組織のジャージに、ライトな印象のシュリンクエフェクトで仕上げた素材を使用。空気を含んだような膨らみは肌離れがよく、快適な着心地です。シワにならずイージーメンテナンスで、カジュアルにもフォーマルにも対応」。
「前出のジャンプスーツと同素材のシンプルな六角形シルエットのトップスと、ストレートレックのイージートラウザーズ。トップはポンチョのような構造で、前身頃と後ろ身頃を直線で縫いどめただけのミニマルなデザイン。直線的なネックラインがシャープな印象です。パンツは脇側に接ぎがないので、直線的で落ち感が良いのが特徴。クロッチに長いマチがあり、腰まわりに緩みが多くてもすっきりとはけます。ウエストはドローストリングで調整ができ、裾はボタンとホールで絞るとまた違ったシルエットが楽しめます」。
「こちらは、ギャザースリーブのショートTシャツ。直線的な四角いボディに大きな四角の布をギャザーを寄せて身頃に縫い付けたら、予想を裏切るフェミニンなシルエットに仕上がりました。後ろ身頃のタックでやや後ろ下がりになったシルエットが、横から見た姿を甘くなりすぎないモードな雰囲気に。なめらかな素材はほどよい厚みで透けにくく、立体的なシルエットを構築。オイスターカラーはエル・ショップ限定です」。
「超シンプルながら、計算し尽くした極端な肩の傾斜がとてもユニークなベストセラーTシャツ。身幅は大きいにもかかわらず、着用すると華奢に見せてくれるのが人気の秘訣。前後差あるヘムと脇の深いスリットも特徴です。ソフトでなめらかなタッチにしなやかなハリがある素材は、夏でも涼しくイージーケアが可能。ショーツは、センタープレスが入ったきれい目な膝上丈。後ろウエストのやや低めの位置にゴムが入っており、前ウエストのサッシュでウエストサイズを調整できます。腰の大きめポケットと後ろの箱ポケットが辛口なアクセント。ドライタッチでシワになりにくい素材を使用しています」。
「バックフレアトップは、襟ぐりがほどよく詰まったクルーネックのため、スリーブレスでもきれい目な雰囲気。やや後ろ下がりの後ろ身頃がヒップラインをカバーします。適度な落ち感と繊細な表面感の素材は、布帛のジョーゼットのように見えて、伸縮性とイージーケアがうれしいリサイクルポリエステル。パンツは、カットソーのリラックス感にやや股上の深いモードっぽさをプラスしたスーパールーズシルエット。ウエスト位置を調整するとさまざまなレングスが楽しめます。ウエストまわりはゴムとドローストリングで締めつけ感がなく、脇線に切り替えがないので、腰まわりもすっきり。意外なほどほっそり見えるため、ビッグサイズのトップスとも相性抜群です。涼しくイージーケアなのも特徴」。
「オーバーサイズのタックロングスリーブスウェットシャツは、やや短めの身頃に対して極端に太くて長い袖をタックで留めた、モード感のあるシルエット。ふわっと膨らむ袖口と裾は、リブを内側に折り込みストッパーでアジャストできる仕様です。素材はコットンライクなリサイクルポリエステル糸を使用し、形態安定、吸水速乾、抗ピリング、UVカットという機能を備えています」。
「前出と同素材のフーディは、ワイドなボディに立体的なタックや裾のドローストリングでふんわりと仕上げた、とてもモードなシルエット。裾のアジャスターで多様なシルエットを楽しめます」。
「2019年にデビューしたコレクションは、通常“2019 Autumn/Winter New Collection”と呼ばれますが、コグでは“Collection 1”と呼び、背中には「1」という数字を組み込んだ小さな黒いラベルを目立たないように縫い付けています。その後のデザインには2,3,4…と表示。つまり、黒いラベルの数字はデザインのアイデンティティを表しています。新しいか古いかという問題ではなく、デザインの出生証明書のような役割。そして、シーズンごとに数多くの番号がコレクションに共存し、美しいハーモニーを奏でます。あなたのワードローブのブラックレーベルは何番がありますか? その数字にかかわらず、私たちはそれが永遠に謙虚な輝きを放ち続けると信じています」。
「最後に、バイヤーのリアルバイアイテムをご紹介。ロングセラーで人気の“DELTA”Tシャツのボーダータイプ“HARLEY”は、厳選された原料のリネンで編み立てられ、真夏でも涼しく過ごせそうなので即決! (エル・ショップ バイヤー)」。