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美術館で観るだけじゃもったいない。服を選ぶように、アートを買って楽しもう!

2024.9.28

ELLE SHOPでアートが買える! 第一弾は「物語を巡る旅」

近頃は自分が着る服だけじゃなくてライフスタイルを豊かに彩るアート作品が気になる…そんな皆さまに向けて、ELLE SHOPでは待望のアート作品販売を9月27日よりスタート! 初心者でも壁に飾りやすく、手に取りやすい数万円台からの価格帯を中心に、ELLEが大注目する若手日本人作家たちの作品を、現代美術家で京都芸術大学教授、また自身の作品制作のほか、アートフェア「Artist Fair Kyoto」やコーポレートコレクションのディレクションも務める椿 昇先生の強力な目利きのもとラインナップ。

9月27日~12月下旬まで販売する第一弾のテーマは「物語を巡る旅」。そのテーマに込めた思いと、それぞれの作家へのリコメンドを椿先生にASK!

「これだけあちこちに情報が多く流れている時代だから、 世の中のよしとするものに流されそうになりますよね。流されずにMy Own History を描いてほしい、そんな思いを込めて、今回6組を選びました。“作品を観るより作家を見よ”、これは僕がよく使っている言葉です。6組はそれぞれ自分独自の表現を探求している若手の日本人アーティストたちです。彼らの作品から、自分の物語=未来は自分でつくろう、そんなパワーを感じとってほしいと願っています」(椿 昇先生)

>>「京都芸大教授・椿 昇先生が直伝! アートの買い方入門」を『ELLE』でチェック

file01.川村摩那さん

文学とアートを融合させる――
“言語化しきれない人の心情や世界を、絵に描くという形で表現したい”

「早稲田大学の文学部からペインティングの道へ。文学ベースで世界の作り方を考えているアーティスト。一見、色遣いは優しいんだけど奥の世界が深い。パッと絵を観て終わるわけではない。川村さんのよさは、TEXT言語で絵を描いていること」(椿 昇先生

>>川村摩那さんの『ELLE』特集記事はこちら

file02.丸井花穂さん

意図のない美しさを極めたい――
“意図のない美しさを描きたい。そこから新しい物語が生まれていく”

「天才型。回路が不連続で毎回変わって、次に何を描くのか全く読めない。絶対に予測できない、おそらく自分自身でも次にどんな作品が生まれるか予想しないのではないか。コンセプト主義の現代アーティストが多いなかで、稀有な存在。私はとても好き。梱包も味があっていいんです」(椿 昇先生)

>>丸井花穂さんの『ELLE』特集記事はこちら

file03.坪本知恵さん

現代のヒエログリフを描く――
“言葉が伝えるという役割を終えた時、言葉の“形”は何を表現するのか“

「坪本さんは、学部1年生の頃から鋼の意思を貫いていて、石碑のような作品を作り続けている。あそこまでストイックにぶれないのは大したもの。最後に意思の力が残っていく、ヒエログリフやロゼットストーンを想起させます。彼女もTEXT言語で、絵の奥にある世界が深い。海外コレクターにも評判」(椿 昇先生)

>>坪本知恵さんの『ELLE』特集記事はこちら

file04.広瀬菜々さん&永谷一馬さん

異国の地でマイノリティとして力強く問う――
“ふたりの視点を交差させながら 問いを表現し続ける”

「塩田千春さんが縁を繋いでくれた、デュッセルドルフ在住の二人組。彼らの作品も、はじめに言葉ありきです。言語的な問い。文字が織りなす世界。絵画と言語、文字からのゆさぶりが、ドイツのコンテンポラリーの系譜を受け継ぐ。“虹の端っこはどうなっているの?”というシルクスクリーン作品も、真鍮のポテトも、ソリッドでハードコアでいい」(椿 昇先生)

>>広瀬菜々さん&永谷一馬さんの『ELLE』特集記事はこちら

file05.則松夏凜さん

博物画をアートに昇華させたい――
“ペン1本で緻密に描き上げるのは、実在する植物のような生命力“

「則松さんは、博物画という科学と宗教の分岐点を美術の観点から大学院で研究しています。機械と植物を合成したようなドローイングを描いていて、描いているもののストーリーに奥行きがあり、行間の深いところを探れる。ビル・ゲイツなど、こういう資料的な価値のある作品が好きなコレクターも多い」(椿 昇先生)

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file06.面高 慧さん

日常の尊さを、観る人の記憶に語り掛ける――
“日常生活の一瞬の尊さを、手元でそっと眺められるように“

「動物、家族写真、ファミリーポートレイト。写真と同じような、ハガキサイズで作品におこしている。インドのミニチュアールに影響を受けていて、とても小さくて緻密。家族の日常の記憶を紐解きながら、世界中、誰しも家族がいたはずという共感を描いています。日本と海外、両方の生活を経験している面高さんならではの視点があります」(椿 昇先生)

>>面高 慧さんの『ELLE』特集記事はこちら

アートとの出合いから始まる物語がある。「美術鑑賞は上流階級のものだけじゃない。江戸時代の町人たちが浮世絵を自宅で楽しんだように、アートが皆の生活のなかにあるものになってほしいと思っています」(椿 昇先生)

Photographer : KATUO TAKASHIMA Text : Yurico Yoshino

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