約100年前にドイツで創業した老舗ガラスメーカー「イッケンドルフ」。1990年にはイタリア・ミラノに拠点に移し、デザイナーと職人の協業による手吹きガラスの伝統とモダンデザインが融合したコレクションを発表しています。

「イッケンドルフ」の魅力はなんといってもデザイン性の高さ。やわらかな曲線や大胆なフォルムが印象的なデザインは、機能的でありながらもまるでオブジェのような佇まい。テーブルの上の景色をがらりと変えてくれます。
ふんわりと広がるステムをもつグラスのコレクション「TUTU（チュチュ）」は、バレリーナのチュチュを想起させる可憐なフォルム。イタリア人のトーマゾ・ナニと日本人の池内野有によるデザインユニット、ミストによるデザインです。

昨今、レストランでも充実するノンアルカクテルは、普段はアルコール派の私も気になる存在。『ELLE gourmet』No.38のホムパ特集に掲載されたレシピから「オレンジコーヒートニック」を作ってみました。コーヒー豆を漬けたオレンジジュースをトニックウォーターで割った、 ほろ苦く香り豊かなモクテルは、「チュチュ」コレクションのフルートで。
スパークリングワインを想定したグラスですが、口径5.5㎝とほどほどの大きさの氷も入るサイズのため、モクテルやロングカクテルなどにも使えます。彫刻のような造形にモクテルが映え、縦にひだ状の模様が入ったステムは光を通すと印象的な光と影を作り出す、ビジュアル最強のグラスです。

普段使いには脚のないグラスが鉄板だけど、ステムグラスの少しかしこまった雰囲気も捨てがたい。テーブルウェアのもつ佇まいは、飲みものや料理をおいしく感じさせてくれるだけでなく、日々の暮らしの振る舞いを意識するきっかけとなってくれるから。
普段使いのステム付きグラスとして推したいのが、「BIANCA」シリーズのクリアウォーターステムグラス。装飾のある太めのステムは、優雅でいながら安定感あり。グラス本体にもくびれがあり、持ち上げたときのホールド感もばっちり。
『ELLE gourmet』No.38のホムパ特集に掲載されたノンアルカクテルのレシピから「二層の緑茶にピリッと山椒」を作ってみました。りんごジュースに緑茶と山椒を漬け込んだものを炭酸水で割り、抹茶を注ぎ入れたモクテルは、清々しい青い香りがフレッシュ！

ガラス製のジャグは、水やアイスティーを移してテーブルに出すだけでちょっとしたおもてなし感が出る便利なアイテムですが、私はときどき花を生けるのにも使っています。大ぶりな1本をラフに生けるとき、ピッチャーの注ぎ口に植物の枝がおさまって安定してくれるのも使い勝手よし。
　
ミモザを生けたのは、ストライプのパターンが波打つ「LAGUNA」コレクションのジャグ。直線的なデザインと、口径のフリルのような形状のやわらかな雰囲気がグッドバランス。