2021.3.4

アレンジ自在の進化系ベーシック。「リト」の春夏コレクションに注目

By　「リト」デザイナー　嶋川 美也子さん

こだわり抜いた上質な素材にモード感のあるフォルムを組み合わせた「リト」。毎シーズン展開されるクチュールライクなコレクションは、高感度な大人の女性から熱い支持を集めています。2021年春夏は‟Continuous Structure“をテーマに、着回し力抜群のシャツやドレスなどで「リト」流の持続可能な循環型物づくりを提案。同ブランドのデザイナー、嶋川 美也子さんの解説を参考に、早速チェックして。

「コロナ禍で生活スタイルが目まぐるしく変わっていくなか、ファッションを追求しながら、テキスタイルから洋服まで作り続けることに対する私たちの責任を考えた結果、それは、洋服の鮮度を保ったまま長くまとってもらうことではないかと思いました。“洋服の着こなしは、その服を着てくれる人に託す”という立ち上げ当初のブランド理念のもと、「リト」の洋服は、着る人のパーツのような存在になりたいと…そこで今シーズンは、「リト」の女性らしさに構築的な要素とパーツを意識した柄やデザインを入れ込みました。また、シーズンを超えて紐でつなげることができるシャツやスカートを展開する“connected line”を打ち出し、「リト」流の持続可能な着回しを提案しています」。

「まずご紹介するのは、細番手のコットンを繊細に織り上げた透け感のあるドビーストライプのビッグシャツ。2つのポケットは取り外しができ、外すとポーチとしても使用可能です。また、袖下にある2つのボタンホールで「リト」の別アイテムともドッキングができる、「リト」流の持続可能な着回しの提案“connected line”のアイテムです。例えば、次にご紹介するノースリーブシャツのキャミソールの脇下から出ている紐と、このシャツの2つのボタンホールをドッキングさせると、モダンなレイヤードスタイルが完成します」。

「こちらは、薄くて繊細な綿混のドビーストライプのノースリーブシャツと、光沢と落ち感のあるキャミソールのセット。シャツのボタンホールにキャミソールの紐を通すなど、着こなしのアレンジが楽しめる“connected line”のアイテムです。もちろん、それぞれ単品でも着用可能！　シャツをキャミソールの下に合わせり、コーディネートは自由自在です。「リト」のアイコンがたっぷりと詰まった一着です」。

「こちらには、細番手のコットンで繊細に織り上げた透け感のあるローンを使用しています。このポケットも取り外しができ、外すとポーチとして使用できます。上品な透け感が夏のシャツとして、また羽織としても活用できる便利なアイテムです。袖下にある2つのボタンホールは、別アイテムとドッキングができる“connected line”の仕様」。

「ウインドペンチェックのシャツとパンツは、軽やかな春夏スタイルに最適。繊細な細番手のキュプラとコットンスラブ糸を交差させ織り上げた生地が、涼し気な着心地を叶えています。女性らしさをベースに、デザインはシンプルでありながら構築的に見えるよう、特にシャツはサイドラインのシルエットにこだわりました」。

「こちらは、微光沢のビスコースの糸を使用し、ストライプ柄に編み上げたカーディガン。アームホールのスリットで「リト」らしい抜け感を表現。また、袖を通さずに脇から手を出して着たり、袖を前で結んでノースリーブ風に着こなしたりと、これ一枚でモードな演出ができるおすすめのカーディガンです」。

「このシャツワンピースは、絡み織機で織った、リネン100％の繊細なメッシュ生地を使用しています。ナチュラルな透け感のリネンに黒のサテンでシャツディテールをプラスし、辛口なアクセントに。真夏に羽織として着るのも◎。何気ない着こなしにこれを一枚重ねるだけで、ワンランク上のスタイリングが完成します」。

「最後にご紹介するのは、シルキーでスポーティなタッチのコットンポリエステル素材で作ったサマードレス。量感たっぷりのギャザーは、ウエストの紐で自由に調節ができ、ギャザーの寄せ方で、シルエットの変化を楽しめます。ベーシックな黒はもちろん、ブルーパープルも夏のアクセントカラーとしておすすめです」。