2020.9.16

全方位美しい、アーティな秋冬アイテム。「リト」の最新コレクションが到着

By　「リト」デザイナー　嶋川 美也子さん

ラグジュアリーな雰囲気にモード感をプラスしたアイテムで、大人の女性に支持される「リト」。2020年秋冬シーズンは、ロシア・アヴァンギャルドのひとつである“シュプレマティズム“の代表的な抽象芸術家、カジミール・マレーヴィチの作品にインスパイアされたコレクションを展開しています。さまざまなテクスチャーとデザインの要素を組み合わせたドレスやアウター、ボトムは、「リト」らしい高感度な仕上がり。同ブランドのデザイナー、嶋川 美也子さんの解説を参考に、早速チェックして。

「マレーヴィチによって生み出された、黒や青などの単色で覆われた四角、円形が宙に浮いているかのような空間構成、幾何学的抽象表現、そしてシンプルで斬新な配色に魅了され、彼のアート感覚を「リト」らしい独創的な解釈で‟Arty＆Elegance“というテーマに落とし込みました」。

「まずご紹介するのは、凹凸のある組織に微光沢の意匠糸を組み合わせて表現したツイード生地のドレスとパンツ。ドレスは、ブラック＆ホワイトのチェック柄と、ブラックの異素材で、今年のテーマらしいシンプルかつグラフィカルなアイテムです。前後着用可能で、どちらを前にするか、そのときの気分に合わせて自由に楽しめます。前後とも上下をセットアップにしたようなデザインのため、きちんとした場所にも◎。「リト」のシナジーがたっぷりと詰まった一着です。パンツは、ウエスト部分の繊細なフリンジがデザインポイント。素材の特徴である落ち感とストレッチが、エレガントなシルエットとはき心地のよさを両立しています。ルックのようにワンピースとセットにするのはもちろん、シンプルなトップスに合わせても充分存在感が出せます」。

「こちらは、新作のコットンロングシャツ。シンプルながらも、袖を取り外してノースリーブシャツにしたり、一部分だボタンを外して抜け感を出したりと、いろいろな変化を楽しめます。また、繊細な細い紐でウエストマークすると、シルエットをアレンジすることも。素材は、老舗イタリアメーカーの高密度のコットンを使用し、パリッとした高級感のある仕立て映えを実現しました。ルックで下に合わせたパンツは、先にご紹介したウールチェックツイードパンツ。白いシャツと合わせると、よりモード感が際立ちますね」。

「このブルゾンは、凹凸のある素材感に微光沢の意匠糸を組み合わせ、真っ黒ななかに深みを表現した無地ツイードで仕立てています。前後の身頃に中綿を入れ、紐を絞ると写真のような丸いボリューム感のあるシルエットに。エレガントな素材と、少しスポーティでモードなフォルムが融合したブルゾンは、今年いち押しのアウターです。見た目以上に軽くて暖かいので、暖冬になると予想される今年は、このくらい薄手のアウターでも問題なく過ごせそう」。

「これからの時期に大活躍間違いなしの2種類のトップスをご紹介。しなやかで高級感のあるエシカルな合成皮革を使用したトップスは、袖口の大きなギャザーで肩のラインに丸みを出したのがポイント。そのまま着るのはもちろん、インナーとして防縮ウールを使用したワイドリブのタートルネックニットを入れても◎。このニットは、肩線を直線的にすることで体の丸みを隠し、エッジの効いた着こなしを叶える、ありそうでなかったタートルです。Tシャツのように一枚で着て、晩夏から秋の雰囲気を醸し出すのもおすすめ」。

「こちらは上質なウールを強縮絨でボリュームをだし、ソフトなタッチに仕上げたカーディガン。背中から袖にかけて、共糸で施したフリンジがデザインポイントです。強縮絨をかけることで、ミックス感のある糸が混ざり合い、より素敵な深みが出せました。また、見た目以上に軽く、着心地抜群なのも魅力です」。

「スタイリッシュなストライプ柄のブラウスとスカートは、キュプラの強撚で織り上げたジャカード生地。特殊な加工で揉み込むことで、柔らかさと膨らみ感を出しています。よく見ると、ストライプ部分が微光沢になっていて、控えめながらも主張のある仕上がり。ブラウスは、巾の広いボウタイがスカーフを巻いているかのようなアクセントを放つ、女性らしい一着。スカートはアシンメトリーなシルエットで、裾のヘムの切り替えが軽やかな動きを引き出します」。

「適度なハリ感と落ち感のあるスエードのようなタッチのビスコースポリエステルを使用した、新しいカスタマイズシャツのご提案です。裾から別素材（キュプラ）が覗き、まるでシャツをレイヤードしたかのようなデザイン。この別素材は、取り外しも可能です。シャツドレスは、キュプラのスカートをレイヤードさせていて、一枚でさらっと着るだけで様になる一着。両アイテムともに、シャツのみで羽織としても着用可能。「リト」のシャツを自由にカスタマイズして、楽しんでいただきたいという思いを込めて作った商品です」。

「最後にご紹介するのは、上質で繊細なシルクモヘアの糸で編んだ、「リト」のアイコンニットであるオーバーサイズのポンチョ。今年は、片側を丸いラインに編み上げ、アシンメトリーなシルエットに仕上げました。肩のデコルテが見え隠れするネック部分は取り外しができ、そのときの気分や用途に合わせて自由にアレンジできます」。