2020.9.13

ノスタルジックな帽子のアクセントを。ルフィーノ・タマヨの世界観にインスパイアされた「メゾンドリリス」の新作

By　「メゾンドリリス」デザイナー　葛西 美歌さん

いつのシーズンも、スタイルに自分らしさをプラスしてくれる帽子。特に秋冬は、ターバンやキャスケットといった雰囲気のあるアイテムが、おしゃれに深みをもたらしてくれます。今回ご紹介する「メゾンドリリス」のNEWコレクションには、そんな一点投入でニュアンス感が出せる帽子が満載。注目のラインナップを同ブランドのデザイナー、葛西 美歌さんがご案内します。

「今シーズンは、メキシコ出身の画家ルフィーノ・タマヨの世界観がインスピレーション源。特にカラーリングに影響を受け、コレクションの端々に“TAMAYO COLOR”を散りばめています。伝統的な表現を重んじつつ、新しい解釈を与えるタマヨのように、クラシカルでどこかノスタルジックさを感じさせるシルエットに、最新の素材やデッドストックマテリアルを組み合わせ、ミクスチャー感をポイントにしました。シーズンレスかつユースフル、そしてサステナブルな要素にもご注目ください」。

「まずご紹介するのは、イスラエルの伝統的なシルエットの帽子をもとにした“TEMPBEL”。ブリムの後ろにベルトをあしらった細かいギミックの効いたデザインです。女性がかぶって様になるクロシェハット風のフォルムは、やや小ぶりで新鮮な雰囲気。ドレスにもパンツスタイルにも好相性です」。

「細編みでしっかりと目を詰めて編んだニットベレー帽“JARETA”は、これひとつ被るだけでクールな雰囲気に。しっかりとしたハリがあり、甘くならないマニッシュなシルエットです。後ろからさりげなく垂れるエコレザータッセルコードが印象的。タッセルの結び方でサイズの微調整も可能です」。

「ここ数シーズントレンドのバケットハットは、シンプルだからこそずっと付き合えるアイテムを選びたいですよね。この“DRAPE”は、シンプルでありながらスタイルを選ばないシルエットとサイズフリーにこだわったアイテム。きれいな起毛のスエードを全面に使用し、やさしいタッチとすっきりとしたフォルムを叶えました。ライフプロダクトとしてのレザーアイテムは、使うほどに自身のスタイルに馴染み、受け継いでいける魅力を持っています」。

「シンプルななかにレザーパイピングがさりげなく効いたキャスケット“MARINE”。ともすると幼い印象になりがちなキャスケットですが、すっきりと見える絶妙なフォルムによって大人顔に。きっちりとしたジャケットスタイルからリラクシーなワンピースルックにまでマッチし、ワードローブに欠かせない小物として活躍するはず」。

「この“TRABVEL”は、上質でクールなシルエットからは想像がつかない“たためる”ハット。ウールラビットフェルトに折り畳み可能な形状記憶加工をすることで、革新的なアイテムに仕上がりました。適度なボリューム感は女性の肩幅に合わせたバランス。アウターなどで重くなりがちな秋冬スタイルにもバランス良く合わせられます」。

「こちらは、毎シーズン素材をアップデートしながら作っている定番モデル“SABRA”。今回は手触りが優しいリネンウール素材を使用しています。ざっくりとした粗野なリネンとウールを合わせたファブリックは、使うほどに馴染み、味わい深く変化していく生地。肌触りも最高に気持ちよく、真夏以外はシーズンを問わず着用できる万能素材です。締め付け感のないノンストレスなつけ心地は、一日中つけていられる快適さ。おうち時間が増えた昨今、ヘアスタイルがなかなかきまらなくてもこれひとつでセンス良くまとまります。リボンの結び方で表情が変わるので、お好みでアレンジを」。

「すっぽりとかぶると、まるでニット帽のような雰囲気になるターバン“MILLET”。頭全体をおおうタイプながら締めつけ感もなく、個性のあるスタイルが気軽に取り入れられます。アウターにも合わせやすいボリュームのあるフォルムは、見た目同様暖か。室内、屋外ともに、冬に重宝すること間違いなしです。モードな着こなしやパーティルックにもプラスして、さまざまなスタイリングを楽しんで欲しいですね」。