この記事は2020.7.14配信のメールマガジン【LETTER from ELLE SHOP】に掲載されました。

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2020.7.14

Letter from ELLE SHOP

さりげなく大胆なシルエットに心奪われる「コグ ザ ビッグスモーク」の秋冬コレクション

By 「コグ ザ ビッグスモーク」デザイナー Noriko.Iさん

ファッションの世界で長きにわたってデザイナーやバイヤーの経験を経て渡英し、英国の伝統的なブランドのデザイナーとして活躍してきたNORIKO.Iさんが、2019年秋冬シーズンより立ち上げた「COGTHEBIGSMOKE(コグ ザ ビッグスモーク)」。“シーズンレス・サイズレス・エイジレス・トレンドレス・シーンレス・エフォートレス”をコンセプトに、ワンサイズのみのジャージ素材にフォーカスしたコレクションを展開しています。

デビューコレクションとなるコレクション1から数え、コレクション3となる今回。評判の良かったアイテムはコレクション1から継続して展開し、そこから派生した新たなアイテムも仲間に加わっています。季節やサイズを問わず、あらゆるボーダーを超えたおしゃれが楽しめるこのブランド。こだわりのディテールから新作の魅力までをデザイナーのNoriko.Iさんがご紹介します。

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「シルエット上のこだわりは、コレクション1からずっと変わっていません。普通カットソーは二面でできており見た目も2Dなのですが、コグのアイテムはカットソーでありながら着用時に立体的な3Dの横姿になるという点。横から見て膨らませたいところに、大胆な分量のタックと生地のハリを利用することで、直線的な形でオーバーサイズでも、ふっくらとしたコクーンのような膨らみを与えています。そして、その反動で入り込む裾のラインが、ただの大きな服に見せないポイント。よく見ていただくと随所に「あ! こんなところにも!」という感じで、裾や脇にタックが隠されています。気分的には、男物の大きなコートを着てみて、ここがキュッとしていたら良いのにな…とつまんでみたり、ここがちょっと膨らんでいるとスタイルがよく見えるのにな…という感じで修正したりする感覚。この考え方が生まれたのは、海外でヴィンテージの服を買うと、元のオーナーが出来上がっている形に手を加えているものによく遭遇することが多いから。その素人的な大胆な直し方によって生み出されるシルエットが、逆にとても斬新で感動したからです」。

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「洋服のデザイン自体を斬新に…というよりも、前からある普通のアイテムに、こっそりかつ大胆に手直しを加えてシルエットで斬新に見せる、というのがコグのこだわりです。特に、今シーズンの見どころは新型のフード付きのデザイン。襟腰が特殊なハイネックのような形状をしていて、着用時そのままでも首回りに沿うように立ち上がります。フード自体が多面体なフォルムで折りたたむことができ、そのコンパクトなフードを、ゆったりとした内側に入れ込んでハイネックとして着ることもできます」。

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»スクエアコート

「ここからはそれぞれのアイテムについて解説。このスクエアコートは、コートとジャケットの中間のようなとてもイージーな一着。身頃の大きさに対して極端にコンパクトな袖が、どんな体型もすっきりと見せてくれます。裏地なしのデザインは、日常の外出や旅行に気兼ねなく持ち歩ける軽い作り。ボリュームのあるトップスでも問題なく下に着ることができますよ。前後の丈の差や、立体感を生み出すタックなど、コンフォートでありながらモードな雰囲気が一着で表現できているのもポイント。素材には、オーストラリア南部ジーロン地方で育った仔羊を生後3カ月で初めて刈り取ったときに作られる“ジーロンファーストラム”と呼ばれる貴重な羊毛を使用しています。ソフトでなめらかなタッチの原料を圧縮しているので、裁ち切りの軽い始末が実現できるうえ、風を通さずとても暖か、そして毛足が長く非常に軽いのも特徴です」。

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»DORGLANボーダートップ

「こちらは、コレクション1から人気のスクエアトップ。高密度のコットンジャージーを使用した適度なハリと美しい表面感が大人っぽい印象。体から離れるすべてのラインを直線で構成したシルエットが、着る人を華奢に見せてくれます。極端に大きなボディは、体が中に入ることで美しいAラインを演出。毛羽を取り除く特殊な工程を二度行うことにより、上品な光沢感と肌触りの良さを併せ持つプレミアムコットンを使用しているため、洗濯後もきれいな表情をキープできます」。

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»モッズパーカー

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「ミリタリーのハードなテイストをとてもラグジュアリーに表現した大人のモッズコートです。デザインの特徴は、着用時に立体的なシルエットを生み出す脇のタックと、首回りにほどよく沿って立ち上がる立体的なフード。着方によってさまざまな表情に変わります。風雨を防ぐフードのブリムをたたんで首元に収めると襟のようになり、フード自体をフード内に丸めて収めると高めのスタンドカラーのようにもなります。この高めの設定が、顔を口元まですっぽりと覆い、ちょっと上質でドラマティックな気持ちにさせてくれます。こちらも“ジーロンファーストラム”と呼ばれる貴重な羊毛を使用。毛足が長く非常に軽やか、そして風を通さずとても暖かいので、寒い季節に最適です」。

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»トレンチコート

「シャープな印象のトレンチコートですが、裏地のついていない一重仕立てにすることで、見た目よりも非常にライトでイージーに仕上がっています。深めの打ち合わせは、ガウンのように無造作に体に巻きつけてベルトで絞っても、肩に羽織るだけでも様になる仕上がり。また、美しい襟の立ち上がりも意識してパターンを作成しました。生地は、柔らかな羊毛を圧縮せずに軽くふっくらと仕上げたリバージャージ。この素材によって、フルレングスのトレンチというやや辛口でシャープなデザインのハードルが下がり、Tシャツ×デニムに素足でフラットなカジュアルサンダルを履いたようなスタイルにもマッチし、休日のちょっとしたお出かけを上質な気分で満たしてくれます」。

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»ラグランコート

「一重で仕立てたマキシ丈のコートは、表と裏のカラーが濃淡のコントラストになっています。風になびいたときや、袖をロールアップしたときに内側のカラーがさりげなく見え、シンプルなデザインのアクセントに。ボタンのない深めの打ち合わせは、軽く肩にかけて羽織ったり、ガウンのように体を包んでベルトで絞ったりと、その時々に合わせて着こなして。高めの襟腰が、ジャージ素材のカジュアルさに気品をプラスして、着る人を“上質な気分”へとアップデート。柔らかな羊毛を圧縮せずに軽くふっくらと仕上げた起毛のリバージャージも、フルレングスのコートのハードルを下げ、非常に軽く暖かな着心地を実現しています」。

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»タックスリーブスウェットフーディ

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「コレクション1で人気を博したタックスリーブスウェットにフーディが誕生しました。羊毛の柔らかさを生かしたリバージャージを使用し、フード周りや裾にはニットのリブを使用しています。一番の特徴はフードのパターンがとても独特で、首回りにきれいに沿って立ち上がる設計。フードを内側に丸めて収めると高めのハイネックのようにもなり、フード端のリブが首に沿って防寒性もアップ。普通に着用しても首回りにクシュっと溜まるフードと大胆なサイジングが独特の立体的なフォルムを生み出し、一着でコーディネートがきまります。ニットで編み立てたリブの柔らかさとほどよいテンションも、付かず離れずの絶妙な裾のシルエットを作り出しています」。

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»マリオパーカー

「前身頃と後ろ身頃の極端なボリューム差がユニークなシルエットを生み出すパーカーブルゾン。裾のドローストリングを絞ればバックスタイルにボリュームが、緩めれば長い後ろ身頃の脇に施された深いタックが美しい横姿を作り出し、異なる表情が楽しめます。素材はドライタッチで目の詰まったウールのスウェットで、カジュアルながらも裏面のコットン起毛が風を通さず、コートがわりにもなるほどの防寒性が。着用時にやや抜け気味になる襟元も、カジュアルななかに女性らしさを漂わせます」。

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»パフスリーブスウェット

「発売以来、リピーターの絶えない一番人気モデルのパフスリーブスウェットに真冬にも対応できるウールバージョンが加わりました。デザインのこだわりは、バックスタイルに大胆なボリュームを出す裾のタックと、ドラマティックなパフスリーブ。これによってカジュアルな印象のスウェットが、シャープかつモードにブラッシュアップ。カジュアルな表情の目の詰まったウール素材はドライタッチで、裏面のコットン起毛が風を通さず、コートが不要なほどの防寒性を備えています」。

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»メガロールネックスウェット

「こちらはポンチョのような幅広のトップ。ほどよいボリュームがあるので、アウターとしても着用できます。ロールネックは横にかなり広い襟ぐりの形状で、高めのロールカラーは適度に顔から離れつつ、襟足や顎周りをすっぽりと覆いきれいに立ち上がってくれます。前後身頃の丈の差や、着用時に美しいシルエットを生み出すためのタックが、普通なのにモードっぽく見せるカギ。トップスとしてもアウターとしても着用でき、幅広なボディは室外から室内への温度調整が可能なため、旅行時の限られたワードローブの中にプラスすると、ちょっと気取った装いと防寒を同時に手に入れることができます。羊毛の柔らかさを生かし、圧縮せずに軽くふっくらと仕上げたリバージャージを使用しています」。

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»タックスリーブスウェット

「コレクション1で人気を博したタックスリーブスウェット。今シーズンは新たに羊毛の柔らかさを生かし、圧縮せずに軽くふっくらと仕上げたリバージャージで復活しました。襟元や裾にはニットのリブを使用しています。一見普通のスウェットに見えますが、大胆なサイジングと独特の立体的なフォルムを生むパターンが、着用するとなぜか「どこか違う!」と思わせてくれるポイントです。ニットで編み立てたリブの柔らかさとほどよいテンションが、付かず離れずの絶妙な裾のシルエットを生み出します」。

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»マッシブ Tシャツ

「コグの中では一番オーバーサイズなTシャツ。一見ただのビッグTシャツですが、計算された極端な肩の傾斜と高い袖山のとてもユニークなパターンです。サイズ自体はメンズより大きいにもかかわらず、着用するととても女性っぽい印象に。こんなに大きいのに必ず華奢にみせてくれるのが不思議です。素材は、コットンとは思えないほどの独特のしなやかさ、滑りの良いタッチが特徴の超長綿のペルーコットン。裾に通したリボンを何もせずそのまま垂らしておくだけでもポイントになりますが、少し絞ってミニドレスとして着用したり、フルにブラウジングすれば細身のボトムとも好相性。超シンプルでありながら、どこかフェミニンでスペシャルな印象で着こなせます」。

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»ボックスレギンス

「スポーツウェアにインスパイアされたボックスレギンスは、エコレザーを使用。ほどよい緩みの腰回りから足首で締まるカフによって、足首に溜まるクッションが驚くほど脚をスマートに見せてくれます。カジュアル、リラックス、エレガンス、きちんと感、シーズンレスという複数のエレメントをすべて併せ持ち、日常から旅まで、いろいろなシーンに対応できるデザイン。イージーケアなポリエステルの基布は水洗い可能かつ通気性があり、従来のエコレザーの不快な蒸れを軽減しているのが大きな特徴です」。

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»DORGLANフレア Tシャツ

「直線的でメンズライクなポケット付きの特別なTシャツを作りたくて、パターンと素材にこだわったアイテム。Tシャツといえどもすべてボディに直接布をドレーピングし、立体裁断でパターンを作成しました。肩幅を広く見せるなど、着用時にいつも違和感を覚える肩の接ぎを無くすために、袖自体を前身頃とひと続きに。後ろ身頃の半円のドレープと接いだだけの二枚の布で仕上がっています。ネックラインは少し極端な肩傾斜で、襟が少し抜け気味になるようにデザイン。コットンとは思えないほどの独特のしなやかさ、滑りの良いタッチが特徴の超長綿のペルーコットンを使用しています」。

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»ジョッパーカーゴパンツ

「こちらは、コレクション1から定番のジョッパーカーゴ。“COMFORT with STYLE”をコンセプトに、オーバーサイズのトップスと相性が良く、スニーカーでも華奢なヒールでもハマる辛口のカジュアルパンツに仕上げています。上質な素材を使用することでカジュアルダウンしすぎず、ややサルエル風に落としてはくとモードっぽくもなり、裾のゆるい絞りがポイントになります。オーストラリア南部ジーロン地方で育った仔羊を生後3カ月で初めて刈り取った際に作られる“ジーロンファーストラム”を使用。ソフトでなめらかなタッチの原料を圧縮したことで風を通さず、軽いのにとても暖かな着心地を実現しています」。

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»スティングレイロングスリーブトップ

「コレクション2で登場した、海に漂うStingray(エイ)のように、平たくただ二枚の布を留めただけのようなトップスに、新たに長袖が仲間入り。バストとウエストの差で自然に生まれる穏やかなAラインは、体が中に入ると軽く想像を裏切る特徴的なシルエットです。素材は、スケールオフ加工を施すことで、チクチクしないなめらかな肌触りの上質なウール天竺。素材自体がもつ控えめな光沢が上品で、適度なハリと横に広いボートネック、直線的なラインが女っぽくなりすぎない辛さをプラスします」。

»「コグ ザ ビッグスモーク」すべてのアイテムはこちら

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